こんばんわ!
豊川市の外壁塗装・屋根塗装専門店のグラフィティーです。
今回は、コーキングについてお話しさせて頂きます。
コーキングは外壁塗装では必須?3つの注意点
「コーキングって、何?」
「コーキングはいつ頃に交換すべきなの?」
「コーキングはどうして必要なの?」といった疑問が浮かんできますよね?
この疑問を解決するために…
「コーキングの基礎知識」
「コーキング工事の内容」
「コーキングの種類」
コーキングの基礎知識
コーキングという言葉自体は「隙間を埋める」という意味合いで幅広く用いられます。
なぜ「隙間を埋める」意味合いで幅広く使われているのかというと、英語の「coulk」が語源になっているからです。この「coulk」が「詰め物をする」という意味で、建築を含めた様々な分野に使われています。
また外壁塗装の場合、隙間を埋めるために充填する素材自体や、隙間を充填する工事の2つを指して用いられます。他にも、シーリングと呼ばれる場合もありますが、意味は全く同じであると考えて問題ありません。
コーキングの利用場所
コーキングは住宅の様々な部分に用いられます。例えば、以下のような場所です。
- 外壁はサイディングやALCパネルなど外壁材の目地(材料同士の継ぎ目部分)
- ドア・サッシなど窓まわり
- ガス・水道など配管まわり
以上のような場所の隙間にコーキングを充填し、防水性を保ちます。
コーキングの素材
建築で用いられるコーキングはほとんどが樹脂製です。最初はペースト状で柔らかく、時間が経って硬化したあとは弾力のあるゴム状の物質になります。
下記に詳述しますが、コーキングは素材によって性質が異なり、屋内か屋外か、負荷がかかりやすい場所かどうかなどの条件に応じて使い分けられます。
紫外線や雨水にさらされる外壁のコーキングは徐々に劣化していき、ひび割れたり縮んだりして防水力が失われてしまうため、およそ10年で交換時期を迎えます。
外壁におけるコーキングの重要な役割
コーキングが外壁を占める割合は1%もありません。しかし、建物全体を保護する上で重要な役割を果たしています。
どのような役割があるのか見ていきましょう。
緩衝
外壁は地震や大型車による揺れ・振動や、温度差によって生じる膨張・伸縮によるダメージに常にさらされています。
外壁材の継ぎ目に充填されたコーキングは柔らかくて伸縮性があるため、緩衝材として衝撃を吸収します。サイディングやALCパネルなどの外壁材を破損させかねない上記のようなダメージから外壁を守る役割を果たしているのです。
防水
雨水に対する建物の耐久力を担っているのもコーキングです。
建物を劣化させる大きな原因の一つに水分がありますが、コーキングは雨水が外壁の内側に侵入して建物の骨組みとなる柱や土台を腐らせないように保護しています。
補修
サイディングに大きなひび割れが発生した場合、補修にコーキングが用いられます。
サイディングの下に防水シートが張られているため、仮にコーキングが破損していても、雨水が外壁内部に侵入して柱や断熱材に深刻なダメージが及び始めるわけではありません。
しかし、時間が経つにつれて外壁材の中に雨水が浸透し、外壁材は脆くなります。コーキングの劣化は外壁の保護力が低下して建物を危険に晒している状態なので、早く補修しましょう。
継ぎ目の重要性
外壁でコーキングが充填されている部分は、外壁材の継ぎ目である目地「ノンワーキングジョイント」と、外壁を守るために計画的に配置された目地「ワーキングジョイント」の2種類があります。
ワーキングジョイントは、他の継ぎ目よりも大きなダメージにさらされるため、施工方法も異なります。この施工方法を間違えばコーキングのひび割れの原因となるので、コーキング工事を考えている場合は外壁の継ぎ目・防水の仕組みに精通した業者を選択しましょう。
外壁コーキング工事の内容は?
コーキングのメンテナンスを行う場合、2つの選択肢があります。
「増し打ち工法」と「打ち換え工法」
コーキング工事は、「増し打ち工法」と「打ち換え工法」の2つがあります。それぞれ特徴が違うため、確認してみましょう。
増し打ち工法
既存の古いコーキング材を継ぎ目に残したまま、上から新しいコーキングを補填する工法です。手っ取り早く行えるため費用も安く抑えられますが、コーキングに劣化症状がある場合、増し打ち工法は意味がありません。
打ち換え工法
古いコーキングを完全に撤去して新しいコーキングを充填し直します。増し打ち工法にない撤去・清掃・プライマーの塗布という手間がかかるため、費用は高額です。しかし、増し打ちより防水性が高まるため、できれば打ち換え工法の方が良いでしょう。
コーキングの交換時期
コーキングに、ひび割れ・隙間・はがれが生じていれば交換時期を迎えているサインです。
しかし、コーキングの上に塗装された継ぎ目や、高所の継ぎ目は目視で状態を確認できないかもしれません。現時点でコーキング工事を行うべきかどうか判断に迷う場合は、外壁の無料診断を行っている業者を探してみましょう。
「外壁診断士」や「外壁アドバイザー」などの有資格者が在籍している業者の多くが工事前の診断を無料で行っています。
コーキング材にはどんな種類がある?
コーキング材は、シリコン系・変成シリコン系・ウレタン系・アクリル系といった種類があり、それぞれ特徴が違います。
種類ごとのメリット・デメリットを、以下の表から確認してみましょう。
種類 | メリット | デメリット |
---|---|---|
シリコン | リーズナブルで入手しやすい。 | 上から塗装できない。 |
乾燥が早く、比較的簡単に施工できる。 | シリコンオイルが染み出るため、塗装は不向き。 | |
ホームセンターで広く取り扱われている。 | ||
変成シリコン | 柔軟性が高く、負荷のかかる場所でも耐久性がある。 | プライマー(下塗り剤)が必要で、手間がかかる。 |
様々な場所に使用できる。 | やや高額。 | |
上から塗装できる。 | 相性の悪い塗料もあり、塗装に注意が必要。 | |
シリコンオイルによる汚染が心配ない。 | ||
ウレタン | 弾力性が高く耐久力に優れている。 | 紫外線に弱く、日の当たる部分は塗装が必要。 |
変性シリコン性より安い。 | 劣化するとチリ、ホコリなどが付着しやすくなる。 | |
上から塗装できる。 | アルコールに弱いため、アルコールを含む素材は使用不可。 | |
クラックの入ったサイディングの補修に最適。 | ||
アクリル | 湿った場所に使用できる。 | コーキングが縮む「肉やせ」という劣化症状が起きやすい。 |
上から塗装できる。 | 耐用年数が短い。 | |
安価。 |
このように、コーキング材は種類によってメリット・デメリットが違います。種類の特徴を把握して、建物の状況に合わせたコーキング材を使用しましょう。
外壁のコーキング工事で注意したい3つのポイント
コーキング工事だけでも、費用は10万円以上も必要になります。高額な費用を無駄にしないためにも、3つのポイントを確認しましょう。
コーキングに生じやすい劣化・原因
コーキングの劣化を放置すると雨水が壁の内部に侵入し、カビやコケ、ひび割れの原因になってしまいます。
劣化にも様々なタイプがあり、症状も原因も異なりますが、コーキングに生じる問題は下記のようなものがあります。
経年劣化
いわゆる「寿命」です。自然環境下で紫外線や風雨などの影響をうけるコーキング材は徐々に劣化していき、最終的に継ぎ目の中央に大きな亀裂が発生します。
また、長年の振動や圧力といった負荷が積み重なって細かなひび割れが発生したり、縮んで外壁材との間に隙間ができたりすることもあります。
いずれの症状でも程度の差こそあれメンテナンスが必要な状態です。
経年劣化に対する耐久性は、コーキング材の種類、日当たり・気候などの立地条件、コーキング部分に塗装がされているかによって異なります。
ほとんどのコーキング材は施工後5〜10年の耐用年数が経過すれば交換が必要です。
施工不良
コーキングが間違った仕方で施工されている場合、耐用年数よりも早く劣化が始まります。
例えば…
- 「プライマー」と呼ばれる下塗り材の塗布が不十分な状態でコーキングを充填すれば、外壁材の間に剥離が生じる。
- 「ハットジョイナー」と呼ばれるコーキングの下地になる部材の施工が不適切。
- コーキングに十分な厚みがない。
- コーキングの選択を間違える。
このような場合、コーキング材が欠落する恐れがあります。
適切に施工できる技術とノウハウを持つ優良業者を選ぶことにより、このような問題を回避できます。
コーキング工事のタイミング
コーキング工事は、劣化に気づいてから工事を始めると余計な費用がかかってしまいます。
もちろん、コーキング工事のみでも業者は対応してくれますが、以下のようなデメリットが発生します。
- コーキング工事のみでも、架設足場を設置する必要があるため余計な費用がかかる。
- 施工したコーキングは紫外線を直に受け、塗装と同時に行うよりも劣化が早い。
- 塗装されていない継ぎ目はデザインを損なう。
上記のようなデメリットがあるため、余裕がある場合は塗装と同時に行いましょう。
塗装を同時に行うことで、費用を節約し、コーキングを長持ちできますよ。
信頼できる業者を選ぶ。
コーキング工事を行う場合は、信頼できる業者に依頼しましょう。業者を選ぶときは、以下のような選択肢があります。
ハウスメーカー・リフォーム専門店
あなたが住んでいる住宅を設計・施工したハウスメーカーや、住宅に関する工事全般を請け負うリフォーム専門店であれば、コーキングのみの工事も相談に乗ってくれるでしょう。ただし、もし依頼した場合は中間マージンによって費用が高くなってしまう点も覚えておきましょう。
シール工事・防水工事専門店
コーキング工事は防水工事にあたるため、高い技術力を期待できるのはシール工事・防水工事専門店です。専門的な技術とノウハウを有しているため高い品質を期待できますが、高額になる傾向があります。また業者の数もリフォーム専門店や塗装工事専門店に比べて少なく、見つけにくいでしょう。
屋根・外壁塗装業者
外壁塗装リフォームは屋根塗装やコーキング工事、防水工事などと合わせて施工するケースが多くです。そのため、塗装会社の多くは防水工事やコーキング工事も総合的に請け負っています。
「コーキングの専門家」が在籍しているかどうか
実は外壁のコーキング工事は「防水施工技能士」という国家資格が存在します。
この資格は1級と2級があり、1級防水施工技能士の資格試験には7年以上の実務経験が求められるため、有資格者には高度な施工品質を期待できます。そして、外壁塗装リフォーム専門店の中には、防水施工技能士が在籍している会社が多く存在します。
コーキング工事は有資格者でなくても施工できますが、信頼できる業者を探すためにも、防水施工技能士を探してみてはいかがでしょうか