こんばんわ!
豊川市の外壁塗装・屋根塗装専門店のグラフィティーです。
今回は、シリコン塗料についてお話しさせていただきます。
シリコン系塗料を使った塗装について基礎から応用まで理解すると、塗装業者の言いなりにならず、あなた自身でシリコン塗装が必要かどうか見極めることができます。
屋根や外壁の塗装には、シリコン系塗料が人気だと言われています。
しかし、塗装業者さんから「シリコンがオススメですよ!」と言われても、シリコン系塗料のどこがいいのか、塗装工事が初めてだと分からないものです。
この記事では、シリコン系塗料の特徴や、シリコン系塗料で屋根・外壁が塗装された場合を想定できる情報をご紹介します。
初めての塗装工事は不安かと思いますが、その不安を少しでも和らげることができる情報になれば嬉しいです。
■シリコン系塗料とは?
シリコン系塗料は、主成分である合成樹脂がシリコン樹脂でできた塗料のことを言います。
シリコン樹脂とは、ケイ素(Si)を核としたシロキサン結合を持つ無機化合物で、非常に安定した性質が特徴です。
※シリコンとは、ケイ素を含む化学反応によって作られた人工加工物のことを指します。
私たちの周囲にあるものも、シリコン樹脂を含んだものがとても多いです。
建築やリフォームの世界では、戸建て住宅の塗り替え(モルタル・サイディングの外壁)・シーリング材・建設用保護材などに使われていますが、身近なところでは医療用カテーテルのような特殊用途、シャンプーやファンデーションなどにも使われています。
そんな人気のシリコン系塗料には種類がいくつかあるので、どんなものがあるのか確認してみましょう。
シリコン系塗料の種類
• 水性(水性1液型)
• 水性(水性2液型)
• 油性(溶剤1液型)
• 油性(溶剤2液型)
シリコン系塗料は、上記のように主に4種類に分けられ、用途に応じて使い分けることが可能です。
一般的に外壁塗料は、グレード(品質)に比例して価格が高くなり、安価なアクリル系塗料やウレタン系塗料、ハイグレードなフッ素系塗料・遮熱塗料・光触媒塗料などがあります。
その中で、価格や性能など総合的に優れているのがシリコン系塗料です。
水性と油性、そして1液型、2液型などの違いについて以下で解説します。
水性と油性の違い
外壁塗装用の塗料は、塗料缶を買ったとしても、そのままでは塗ることができません。
これはシリコン系塗料も同じです。
シリコン系塗料を塗るためには基本的に、塗料を液体(水やシンナー)で薄める(または溶かす)工程が必要になります。
溶かして使える状態にした後に、シリコン系塗料を壁面に塗って乾かし、溶かした液体を蒸発させることで壁面と塗料を密着させるのです。
このときに、水で塗料を溶かすのが水性塗料、シンナーなどの溶剤で溶かすのが油性塗料(溶剤塗料)となります。
一般的に油性塗料は、溶剤で溶かしているので正確には溶剤塗料のことを指し、水性の反対という意味で、油性塗料と呼ばれることが多いようです。
1液型と2液型の違い
シリコン系の塗料は「1液型」と「2液型」といった種類に分けられます。
この2つを簡単に表現してみると、
1液型 → 金額:安い 耐久性:普通
2液型 → 金額:高い 耐久性:高い
このような違いとなるでしょう。
1液型に比べ2液型は、少しコストが高くなる傾向がありますが、その分耐久性に優れ、広い範囲で使うことが可能です。
1液型と2液型、どちらのタイプがいいのか、必ず塗装業者さんに確認して選びましょう。
塗装業者さんの中には、どちらのタイプを使うのか教えてくれない場合も考えられるでしょう。悪い業者さんに捕まってしまった場合、2液型の金額を支払ったはずなのに、実際には1液型が使われるといった不正も考えられるため、どちらのタイプを使用するのか確認が必要です。
弾性タイプと非弾性タイプがある
弾性とは、ゴムやバネが持つ、伸び縮みする性質のことです。
シリコン系塗料の中には、この弾性の性質を持った塗料があります。
例えばモルタル壁やサイディング壁ではひび割れがよく発生するのですが、弾性タイプのシリコン系塗料を使うと伸縮性があるので、ちょっとのひびであれば追従し、見た目の上でのひび割れを防ぐことができるのです。
この説明を聞くと「弾性塗料っていいね!」と思われるかもしれませんが、不具合を起こす原因になってしまう場合があります。
弾性で引き起こされる不具合とは?
サイディングボードのような蓄熱性が高い外壁に対して弾性塗料を塗ってしまうと、塗膜が膨張し、汚い外壁塗装になってしまうことも考えられるでしょう。
※ 塗膜とは、主に塗料が乾燥してできた塗装の層のことをいいます。
理由は、サイディングボードに断熱材が使われていること、そして弾性塗料の通気性の低さから、湿気の影響を受ける恐れがあるからです。
なお、サイディングボードとは、パネル型外壁材のことで、塗装面に汚れ・手アカ・塗装のカス・空気・水分などの異物が残っていると、その部分も膨らみやすくなります。
サイディングボードによって引き起こさせる事が多い不具合のため、基本的にサイディングボードには弾性塗料ではなく、非弾性塗料を使う必要があると覚えておくとよいでしょう。
※ 非弾性とは、伸縮性がない塗料のこと。
耐久性(耐用年数)
塗料の種類 | 耐久性(耐用年数) | 塗り替え目安 |
---|---|---|
シリコン塗料 | 8~15年 | 7~12年 |
シリコン系塗料の耐久性は、塗装用塗料の中でも中間あたりの位置に当たるでしょう。
耐久性のランキングで言えば、
フッ素・遮熱・無機系塗料 > シリコン系塗料 > ウレタン系塗料 > アクリル系塗料
最高の耐久性(耐用年数)を誇るフッ素・遮熱・無機系塗料よりも劣りますが、昭和・平成の時代に主流だったアクリル系塗料やウレタン系塗料よりは優れています。
耐用年数は、一般的に8~15年程度です。
塗り替え目安が7~12年とあるように、外壁塗装のタイミングは築10年を過ぎた頃になります