おはようございます!
豊川市の外壁塗装・屋根塗装専門店のグラフィティーです。
今回は、ラジカル塗料についてお話しせていただきます。
♦︎ラジカル塗料について

自宅の塗り替えを検討している方の中には複数の塗装業者から見積りをもらい、「ラジカル塗料」の説明を受け、「ラジカル塗料」を検討されている方もいらっしゃると思います。
しかし、ラジカル塗料の説明を受けても塗料に精通していない限り、よく分からなくて難しいと思われたのではないでしょうか。
実は、この「ラジカル制御」の技術は、塗料メーカーが新しい塗料の開発を進めていく上で、注目されている技術なのです。その「ラジカル制御」の技術を使っているのが、「ラジカル制御型塗料」です。
「ラジカル制御」は塗料の耐候性を向上させる技術で、特に塗料にこだわっている塗装店やリフォーム店で取り扱われています。
今回は、ラジカル制御型塗料の特徴、人気塗料「シリコン塗料」との違い、オススメのラジカル制御型塗料をお伝えします。
1.ラジカル制御型塗料とはどのような塗料?
冒頭でもお伝えした通りラジカル塗料とは、「ラジカル制御型の酸化チタンを使用した塗料」のことです。1章では「ラジカル」「酸化チタン」「ラジカル制御」についてお伝えいたします。
1-1.そもそも「ラジカル」とは何?
ラジカルとは、「樹脂や顔料の有機物を劣化させるエネルギー」と言い換えることができます。ラジカルは、塗料を調色(色を作る作業)する時に使う酸化チタン(白色顔料)に太陽光の紫外線が当たることで発生するエネルギーです。発生したラジカルは、塗料の樹脂や有機顔料にダメージを与えてしまい、劣化を促進させてしまいます。つまり、ラジカルは塗膜の劣化症状の1つ「チョーキング現象」を引き起こす原因になってしまいます。
チョーキング現象とは・・・手で触ると、チョーク(白墨)のような粉状のものが付着する状態
1-2.ラジカルを発生させてしまう「酸化チタン」にはどんな役割があるの?
酸化チタンは、外壁の塗替えで人気の淡彩色(ホワイト系やクリーム系など)を調色するときに必要な白色顔料です。また、下地の色を覆い隠す隠ぺい力を高める効果もあります。この酸化チタンを使わなければ、淡彩色の塗料を作ることができませんので、酸化チタンは欠かせない顔料です。
1-3.ラジカル制御技術はここがすごい!
淡彩色系の塗料を調色するためには「酸化チタン」が必要であるが、「ラジカル」が発生してしまい「チョーキング現象」の原因になってしまう、ということがわかりました。では、どうすれば耐候性が高い淡彩色系の塗料を作ることができるのでしょうか?
その答えが「ラジカル制御型の酸化チタン」と「光安定剤(HALS)」を使った「ラジカル制御型塗料」です!
「ラジカル制御型酸化チタン」とは、酸化チタンの表層に発生したラジカルを閉じ込めるためのバリアー層がある酸化チタンのことです。バリアー層によってラジカルが発生したとしても閉じ込めることができるので、樹脂や有機顔料にダメージを与えませんので、塗料の耐候性を延ばすことができます。
さらに、塗料の耐候性を高めるために光安定剤(HALS)を使っています。光安定剤の目的は、ラジカル制御型酸化チタンのバリアー層からラジカルが何かのきっかけで漏れ出した時に、ラジカルを捕まえるための添加剤になります。
2.ラジカル制御型塗料の特徴
2章では、ラジカル制御型塗料の特徴について解説します。
2-1.劣化現象の1つ「チョーキング現象」に効果がある
酸化チタンから発生してしまったラジカルによって、樹脂がダメージを受けて塗膜の劣化が進行します。その結果、「塗膜の劣化=樹脂の劣化」を意味しており、外壁を触って白く粉が付着する「チョーキング現象」が発生します。ラジカル制御型塗料は、ラジカルの発生を抑制できるので、チョーキング現象に対して高い効果があります。結果として、塗料の耐候性を向上させることができます。
2-2.濃色の場合、ラジカル抑制効果を発揮できない
酸化チタンは「白色顔料」という話をしました。そのため、酸化チタンは白色顔料なので調色をするときに使用すると、濃色を作ることが難しくなってします。そもそも、酸化チタンを使用しない濃色の塗料は、そもそもラジカルが発生せず、耐候性に影響を与えることはありません。そのため、濃色の塗料は樹脂の耐候性に依存してしまいますので、耐候性の高い樹脂を選ぶ必要があります。
2-3.ラジカル制御型塗料の製品数及び実績が少ない
各種塗料メーカーが「ラジカル制御型酸化チタン」を使用しているとカタログに明記している塗料は数える程しかありません。また、一番早く発売された「ラジカル制御型塗料」でも2012年の販売開始ですので、実績としては5年経過している程度です。
「ラジカル制御型塗料」について説明してきましたが、いかがでしたでしょうか?「ラジカル制御型塗料」の特徴がおわかりいただけたと思います。
どのような塗料にも良い面と悪い面がありますので、しっかりと特徴を理解した上で塗料選定をされることをオススメします。