おはようございます!
豊川市の外壁塗装・屋根塗装専門店のグラフィティーです。
今回は、無機塗料についてお話しさせて頂きます。
♦︎無機塗料のメリット・デメリット
最近無機塗料という言葉聞くことが多くなったと感じる方も多いのではないでしょうか?
無機塗料というのはどういったものか?
また、どのような特徴を持っているか、耐久性などもお伝えしたいと思います。
1.無機塗料とは?
通常一般的に言われている塗料は、有機塗料というものですが、この無機塗料というものは、有機質の逆の無機質な塗料ということになります。
例えば、陶器や石、レンガなどは全て無機質なもので出来ており、こういったものは全て、半永久的な物質といえます。その為、簡単に言うと、無機に近い塗料にした場合、高耐久な塗料になるということが、原理になります。
しかし、無機質なものは基本的に固いため、塗料には適さないことも分かっております。ですから、一般的に無機塗料と言われているものは、無機と有機のハイブリット塗料であり、完全無機な塗料ではないということです。
無機物100%の塗料は存在しません。塗料を作る際には有機物と無機物を混ぜ合わせます。無機塗料についての厳密な定義は定められておらず、「原材料に無機物が占める割合」などの決まりはありません。
2.無機塗料のメリット・デメリット。
2-1.無機塗料のメリット
無機塗料には、以下に挙げる3つのメリットがあります。
耐候性とは、屋外で使用した際に紫外線などの影響による劣化や変形・変色を起こしにくい性質のことを指します。外壁塗装においては、耐久性とほぼ同じ意味で用いられる概念です。
紫外線による劣化や変色を受けにくい無機物の特性を活かした塗料であるため、無機塗料は高い耐候性があります。石やガラスが変色・変形しにくいことをイメージすれば、無機塗料の耐候性の高さを理解できるでしょう。
無機塗料が汚れにくいという特徴は、以下に挙げた3つの特性によるものです。
特性の1つ目は、親水性(水へのなじみやすさ)が高いことです。親水性の高い無機塗料は、雨水を壁面と外壁面との間に取り込み、汚れを洗い流せる特徴があります。
特性の2つ目は、静電気が起こりにくいことです。静電気にはほこりやチリなどを引き寄せる特性があるため、静電気が起こりにくいことで、汚れが壁に付着しにくくなります。
特性の3つ目は、防カビ性・防藻性が高いことです。防カビ性・防藻性とは、カビや藻類から外壁を守れる性能を指します。無機塗料の防カビ性・防藻性が高い理由は、カビや藻類の栄養源となる有機物の量が少ないためです。
以上の特性により、有機塗料に比べて無機塗料は汚れにくいというメリットを持ちます。
無機塗料は、燃えにくい特徴があります。火が燃える際の原料となる炭素の量が少ないため、無機塗料は燃えにくいです。耐火性が強い無機塗料を外壁塗料として用いることで、家を火災に強くできます。
2-2.無機塗料のデメリット
メリットの多い無機塗料ですが、選択する際には把握しておきたいデメリットが3つあります。
無機塗料は、硬い材質で柔軟性に乏しいため、ひび割れしやすい特徴があります。特に気を付けたいポイントは、外壁にひびが生じた際に、塗装にもひび割れが発生するリスクのあることです。
そのため、壁材の状況からひび割れが生じやすい場合は、無機塗料を選択するべきではありません。
現在、完全にツヤのない無機塗料は存在しません。
好みの問題となりますが、「安っぽい」「まぶしい」などの理由から、光沢がない塗料を選びたい方にとっては、デメリットとなってしまいます。
ただし、無機塗料であっても、一定程度までツヤを消した商品を選択することは可能です。しかし、ツヤを消すために添加剤を配合していることにより、無機塗料が持つ耐候性の高さといった特徴が弱まってしまいます。
そのため、機能性と外観のバランスについて、十分に考慮した上で、塗料を選びましょう。
無機塗料は、素材や箇所によって塗装できない場合があります。素材や箇所によって塗装できないことがある理由は、現時点で無機塗料の種類が少ないためです。
そのため、現在は塗装できない素材や箇所であっても、将来的には塗装できるようになる可能性があります。現時点では、木製の軒裏や屋根などに無機塗料は使用できません。
いろいろなメリットデメリットをお話してきましたが、実際、無機塗料という考え方でメリット・デメリットを打ち出すのは、非常に難しいかもしれません。もちろん、全般的には高耐久塗料ということでしょうが、全ての無機塗料が同等の耐久ではないと思うからです。
3.無機塗料の性質
なぜ無機塗料のメリット・デメリットを言うことが難しいかというと、無機塗料の大きな問題は、無機塗料の定義がないからです。
無機塗料は、正確には無機と有機のハイブリット塗料のことです。
無機塗料は、無機に近づければ近づけるほど、塗膜は固くなり割れやすく塗料として問題がでます。また、塗膜の硬さを意識し、多く炭素などを入れ結合させていくと、耐久性が下がっていきます。
そして、無機塗料にも樹脂が入っておりますので、それがフッ素なのかシリコンなのかアクリルなのかで違いがでますし、樹脂量がどの程度入っているのかということも大きく変わります。
さらに、結合方法でも大きく変わるようです。
簡単に言うと均一に結合されているかが大事になるようで、例えば炭素と酸素が交互に均一に正しく配合されているかということ。逆に言えば均一ではなく正しくない結合をしている塗料も多くあるということですので、良質な塗料ほど、この結合方法が大切になることが分かります。
そういった観点から見ると、無機塗料で良し悪しをまとめて話すことは難しく、無機塗料が良い塗料かどうかということは一概に言えないのが現状なのです。